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   第136回『まちむら興し塾』 2016年10月19日

   
  テーマ 憧れの天空の森・雅叙苑 インターンシップ報告
            
  コメンテーター 東洋大学 国際観光学科 金谷千波 さん

    『まちむら興し塾』当日風景・参加者写真

   今回は、コメンテーターの金谷さんが、鹿児島県霧島市の妙見温泉
 で、
昭和45年(1970年)に木造2階建ての建物で、1階が広間
 で2階に客室がつあるだけの小さ湯治宿「たじま本館」を田島健夫
 社長が経営を引き継いで以来、昭和50年に近所の茅葺き屋根の農家
 を移築、鹿児島の田舎館村の文化生活を継承することをコンセプトに、
 「雅叙苑」をスタートさせた。

  次々と茅葺き屋根の家を移築し、苦労を重ね、「忘れの里 雅叙苑」
 で、日本で最初の露天風呂付き客室を作り、マスコミに取り上げられ
 るなどの、「オンリーワンの宿」を完成。

  その後、更に、「究極の温泉リゾート」を目指し、山林を切り開き、
 雅叙苑の「野遊び」の日帰り体験施設として、「天空の森」を完成さ
 せた。

  川が流れ、森林、農園もある、15万坪の自然豊かな広大な敷地の
 中で、ゆったりと過ごす、オンリーワンのゲストハウス2棟、そのま
 ま客室のリビングルームにそのまま露天風呂を設置した、「お風呂リ
 ビング」付き客室棟3棟を完成。

  2012年現在、「天空」「茜さす丘」「霖雨の森」「花散る里」「つばめの
 巣」「碧淘(みどり)の浮舟」の6棟のヴィラを持つに至った。

  今では、JR九州の
ななつ星の宿泊と昼食施設などとして、一度は
 泊まってみたい、あこがれのリゾート施設での、貴重なインターシッ
 プ体験記です。


 《 金谷さんのインターシップ体験記 》
 
すばらしい体験を思い浮かべながら、語りかける金谷さんは
達成感・満足感にあふれていました
 
金谷さん・提出・撮影記録 
 『学校に提出したインターンシッブ 報告書 』
   
 忘れの里 雅叙苑入口  気持をほのぼのさせるしつらえ
もちろん、敷地内の自然の花を
   
 調理を待つ、食材  和風 大根・つくね煮
   
ヘルシー田舎料理  前菜 
   
完成した料理   食器・グラスの準備
   
 配膳の準備 これから客室でルームサービス 
 
冷めないように気配りして 召し上がる寸前に焼く 
 
成名物 笹団子 お好みの味を添えて 
   
 古民家を移築して組み立て中 敷地内で取れた竹材 
 
天空のの森のゆったり、豪華な客室 
 
 
 
天空の森からの景色 
 
 歓迎 七つ星の列車を見送る 地元の人たち
 
 ● インターンシップとは?
   学生が企業で短期間就業体験をすること

   主に大学3年生の時にすることが多い。

 ● なぜ今回参加したのか?
    私の属する観光学科ホスピタリティコースでは、2年の夏季休
   暇中にインターンシップに行くことが必修となっているため。

    基本的にインターンシップ先は大学の国際観光学科の方からリ
   ストが提示され、その中から自分が興味のあるところを希望する。

   国内外のホテル、ブライダル関係、地域貢献・振興などがある。

 ● いつ頃行ったのか?
    2016年8月8~9月1日

  8月8日~ 8月19日 天空の森にて研修

  8月20日~ 8月28日 雅叙苑にて研修

 ● どこで研修したのか?
   鹿児島県霧島市妙見温泉にある天空の森及び忘れの里雅叙苑
    研修中の宿泊先は田島社長が先代から受け継ぎ、現在の「忘れ
   の里 雅叙苑」「天空の森」の礎となった、湯治の宿「田島本館」
   にお世話になりました。
 
    とても嬉しいことに、何と、こちらで滞在中は賄い食付き
 ● 田島建夫社長とは
 東洋大学卒業

  妙見温泉の湯治場に生まれ、現在の湯治の宿
 「田島本館」、雅叙苑、さらに天空の森を自ら
  構想し3つの全く異なる総て様態の宿泊施設
  を作り上げた雅叙苑観光有限会社のオーナー
  です。

 


デイリーライフ
  かわら版から

  ○ 田島社長からのお言葉

  ・ ホテルマンの前に、素敵な人になれ
  ・ 魅力とオーラが感じられる 笑顔を持て。
 
  【座右の銘】  不易流行
   定まっていることを踏まえ、実現したいこ
   とを掘り起こし、突き止める

     
  ◇参考 ⇒ 田島社長プロフィールと雅叙苑観光の歴史
  ◇参考 田島健夫社長語録 ⇒ 名言王国ホームページより
   ○ 「百年後の人が感動する森や空間を作りたい」

   ○ 「こだわってきたことは、日々こつこつ積み上げ、それをや
      り続ける努力」

   ○ 「妙見温泉には温泉地の栄枯盛衰の縮図がある」

   ○ 「稲作型じゃなくて森林経営型、時間というコストはとても
      かかるが、段々手はかからなくなる。
      毎年確実に時間とともに成長していくリゾートをめざす」

 ● 『忘れの里 雅叙苑』とは


   高度経済成長の中、失われていった昔ながらの鹿児島の風景を
  再現した全10室の温泉旅館。

   茅葺き屋根の古民家を移築し、釜戸でご飯を炊き、鶏が放し飼い
  されている。

   自家菜園では専任の、農業一筋のお母さんが料理の材料を育て、
  森林は村のおじさんに管理を任せるなど、地元の雇用にも貢献して
  います。

   料理は、高級旅館のいわゆる懐石料理ではなく、鹿児島産の魚、
  肉、野菜を中心とした、雅叙苑ならではの鹿児島伝統料理です。

  昭和53年(1978年)に日本で初めて個室に露天風呂を設置。

  当時としては1泊2食1万円台が一般的な中、3万円という値段を
  付けたことなどが話題となった、日本の温泉旅館の先駆的存在です。。

   個室風呂はただお風呂がついているだけでなく、その横に濡れたま
  ま寝転がれるベッドがある”お風呂リビング”がついたお部屋もあ
  ります。

写真は総て忘れの里 雅叙苑のホームページより 
 
 忘れの里 雅叙苑全景
   
 外観  落ち着いた客室
   
 客室の露店風呂  いろり
   
鹿児島産素材の献立  自家製野菜 
 
 岩をくりぬいた浴場
   
 庭に放し飼いの鶏  自給自足 畑
 ● 天空の森とは

     1993年「オンリーワン」を目指し。

    「自然を独り占め、非日常の空間で、人間性の回復」をコン
    セプトに開発がスタートした。

    東京ドーム13個分の敷地にヴィラが5棟(日帰り用2棟、
   宿泊用3棟)しかない究極のリゾート。

   最高1泊20万円。

   JR九州ななつ星のDXルームのお客様の宿泊施設として、昼食
   場所にも指定されるなど、誰もが一度は泊まってみたい、憧れの
   施設となっています。。

    「ドレスコードは裸です」といううたい文句の通り、日ごろの肩
   書、喧騒を忘れて、完全にプライバシーが守られた環境で、時を
   忘れてゆっくりと過ごすことができるのです。

   もともと竹林だった山を丸ごと買い取り、田島社長自らも開拓に
   携わって開発。

   料理の90%以上は自家製の無農薬野菜を使っており、地鶏とも
   自家製にこだわった、料理ばかりです。

   食事の提供はシェフ自らが目の前で炉端で焼いて提供。
 
   お造りは少量ながら、鹿児島産の厳選された魚介が際立ち、さり
   げなく添えてある薬味もすばらしいことが分かりました。

   料理だけでなく施設の木材も敷地内で伐採されたものが使われ。
  
   自給自足にこだわって創られたリゾートです。。

    各棟の移動は基本カートで、敷地内には天降川が流れ、ヘリポー
   トなども設置されています。


 
霧島連山を臨む大パノラマが 露天風呂 
 
 ゆったり・のんびりテラスでランチ
 
客室には木漏れ日が くつろぎの空間 
  参考 ◇ ⇒ ルレ・工・ シャトー登録  
     ◇ ⇒ 
新日本様式100撰 2007年授賞
 ● 何をしたか
   ◆ 天空の森

   * レストランの掃除、
   * 天空の森はガラス張りの窓ふき、汚れには充分気をつけて
     拭きました。
   * 始業作業、シェフが自らサービスをする朝食の用意。
   * 各棟に花を飾る。
   * 片づけ、皿洗い、部屋の清掃・準備、
   * 到着用意、
   * 夕食のご用意、お料理だしのお手伝い
   * ななつ星の接客補助

   超一流のお客様ばかりだったので、接客は恐かった。
   気が引けてしまい、裏方に徹しました。

   等など、日によって内容は異なり、広く体験させてもらいました。

     忘れの里 雅叙苑
    接客さんのお仕事 
    朝食だし・用意、片づけ、到着用意、入れ込み、ウェルカムサ
    ービス、夕食だし、布団の用意、翌朝の朝食のセットなど
  ◆ その他の特別体験

    ○ 社長と毎日のようにお話、
    ○ 古民家の修復上棟式の見学、
    ○ 古民家の修復をしている宮大工さんや建築士の方とのお話、
    ○ 鶏牧場の見学、
    ○ ぶどう狩り体験、
    ○ 社員ミーティングへ特別参加、

    ◎ とても嬉しい体験
      ○ お別れ懇親会、
      ○ 何と、何と、憧れの天空の森・雅叙苑 それぞれ一泊

   など、貴重で、楽しい体験をたくさんさせて頂きました。


 ● 学んだことは何か

    天空の森ではリゾートとは何か、地域と観光とはどのような関
   係にあるべきか、空間を構成するもの全てが演出の要素であるこ
   となどを日々学べました。

    また植物をよく見たり、日々の窓ふきをしていくうち、小さな
   ものにも目が向くようになりました。

    雅叙苑では接客さんは旅館とお客様をつなぐ存在であるという
   ことを強く感じました。

    例えばお料理一つでも、自給自足(地産地消)にこだわった旅
   館の想いを接客さんがお客様に伝えていくことで、お客様の味わ
   い方も変わりも、口にされた時の満足感は何倍にも満たされるも
   のになるのだと思いました。

    せっかく素晴らしい魅力、こだわりをお伝えしないままでいる
   のは、とてももったいないなあーと感じました。

    そして、そのためにはまず自分がしっかり勉強して、知識をつ
   けていかなければいけないと痛感しました


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 ● 最後に


   この度はこのような機会を得られたことを本当に感謝しています。

   私にとって本当に有意義で充実した夏になりました。

   毎日たくさんのお話をしていただきました田島社長からは、
  まず素敵な人になれ、魅力的な人になれ、そして常に本質は何か考
  え見極めていくことが大切だと何度も教えていただきました。

   この教え、ここでの学びを胸に、今後大学生活を有意義に過ごし
  ていきたいと思います。 

  ありがとうございました。

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 『まちむら興し塾』風景・参加者
全員で記念撮影
後列左から、上松さん、佐藤さん、高野さん、朝山さん、
コメンテーター金谷さん・清水さん、樋口さん、長坂
 
熱心に耳を傾ける皆さん
   
佐藤さん、朝山さん、清水さん  金谷さん、樋口さん、上松さん 
   
樋口さん  上松さん 
   
学生幹事 2年清水さん  2年 高野さん 
   
佐藤さん   朝山さん  
 
二次会  学生の皆さんが参加  
 
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